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COLUMN

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イベントレポート:ドイツIOBオーガニックスクール × Oneness 北海道オーガニックツアーに参加しました~これからの地球と食のあり方について考える~

2026.06.29

こんにちは、土井あゆみです。
オーガニックビジネスの本場であるドイツを拠点に世界中で活躍されているレムケなつこさんが主宰する「ドイツIOBオーガニックスクール」、そして探究と実践を掲げる地球環境団体「Oneness(ワンネス)」が合同で開催した、北海道オーガニックツアーへ参加してきました。

日常の選択ひとつで、自分自身も社会もより豊かに変えていける持続可能なライフスタイルを提案している私たちですが、先日、非常に学びの深い特別な3日間を過ごしてきました。

北は北海道から南は沖縄まで、全国から集まったメンバーは総勢約90名にのぼりました。オーガニックの事業者や生産者、バイヤーの皆様はもちろん、オーナーを務めるstyle table 吉祥寺パルコ店でも扱っている「ココウェル」の代表や以前から親交のある「大泉工場」の代表など、業界のトップランナーである素晴らしい経営者の方々も多数参加されていました。

年齢層は40代の方々が中心でした。移動中も懇親会も、至る所で熱いビジョンが飛び交うエネルギッシュな空間であり、私もたくさんの刺激をいただいてきました。
今回は、この濃密な3日間の視察レポートと、私たちが目指す未来への展望をお届けします。

【「ドイツIOBオーガニックスクール」への参加を決めた理由】

「土井さんは、なぜIOBで学ぶことに決めたのですか」と聞かれることがあります。
理由は非常にシンプルで、本場ドイツの最先端オーガニックを最前線で研究してきた代表のレムケなつこさんから直接学びたいと強く感じたからです。スクールでの学びは学術的にもオーガニックをより深く理解することに繋がります。ビジネスとしてオーガニックを扱う上で、理論も実践もどちらも伝えられるようになっていきたいと考えています。

今回の舞台が北海道だったのも、日本のオーガニック生産者の多くが北海道に集まっていることや、本質的な学びを得るための素晴らしい環境が揃っていたからです。

【自然の恵みで生きる「完全オフグリッド」の暮らしとアニマルウェルフェア】

初日に訪問したのは、現代の都市生活とは真逆の、自給自足の循環型を体現されているお宅でした。電気は太陽光発電、お水は近隣の豊かな自然から引き、お手洗いは微生物の力で自然に還すコンポスト(堆肥化)トイレが採用されています。万が一、現代社会のすべてのインフラが止まったとしても、ここなら畑の穀物や庭の鶏と共に、何一つ困ることなく豊かに生きていける「生きる強さ」に溢れた空間でした。スウェーデンやスイスなど世界中から若いボランティアの人々が住み込みで訪れ、1週間ほど畑仕事をしながら共に生活を営んでいる姿が印象的でした。

2日目は、約4,000羽の鶏を育てる平飼い卵の養鶏場と、広大な土地で牛を自由に放牧する酪農場へ向かいました。驚いたのは、4,000羽もの鶏がいるにもかかわらず、鶏舎がまったく臭わないことでした。徹底された換気とこだわりのオーガニックな餌、何よりも鶏たちがストレスフリーで過ごせる環境が整っていました。

ここで学んだのが「アニマルウェルフェア(動物福祉)」の考え方です。動物を家畜として育てる前提であっても、その生存本能(泥遊びをしたい、高いところで卵を産みたいという欲求)を尊重し、健康に過ごせる場をつくる。ストレスがないから免疫力が上がり、抗生剤などの薬品に頼る必要がない環境を整えているそうです。
また、衝撃的だったのは卵の「黄身の色」のお話でした。私たちがよく見る濃い黄色は、鮮度ではなく実は飼料による影響の場合もあるそうです。こちらの健康な平飼い卵の黄身は、本来の自然な色である、美しい白みがかったものでした。人工的な飼料や抗生剤を一切使わず、ストレスフリーで育った牛たちの牛乳で作られたソフトクリームも、これまでにないほど絶品でした。

【生産者とパン職人を繋ぐ「顔の見える」流通と食育の原点】

最終日は、生産から流通・小売までをトータルに手がける「アグリシステム」様を訪問しました。

アグリシステム様では、数百もの生産者(農家)とパン職人などの業者を繋ぐ素晴らしいツアーを実施しています。普段は「原材料」としてしか見ていなかった小麦の背景にある、農家の方々の熱い想いやこだわりに、パン職人の方たちが直接触れるための取り組みです。
「この人が作った大切な小麦だから、一つひとつを大事に扱おう、お店に並んだパンを最後の一つまで大切にお客様へ届けよう」といった生産者の顔やストーリーを知ることで、食事を無駄にせず残さずに食べようという想いが、より一層強くなります。これこそが、私たちが大切にしたい「食育」の原点だと確信しました。畑で採れたての野菜をそのままいただいたバーベキューでは、野菜もまたひとつの大切な生き物の命なのだと、オーガニックの本質的な優しさに触れた気がしました。

【「パーソナル」から「ソーシャル」へ。株式会社Peaceが目指す未来】

現在、日本でオーガニックを選ぶ理由は、「自分の健康や美容のため」というパーソナルベネフィット(個人の恩恵)が主流です。しかし、先進国のドイツなどでは、「社会や地球環境を良くするため」というソーシャルベネフィット(社会への恩恵)の視点が根付いています。

私は、誰も否定しない、すべての人の想いを包み込むような発信をしていきたいと考えています。ヴィーガン、アニマルウェルフェア、それぞれに素晴らしい想いを持った生産者の方々がいます。偏った正義感で他者が提供するものを否定するのではなく、それぞれのストーリーに光を当て、大切に届けていくメッセンジャーでありたいと考えています。

現在、レムケなつこさんは将来的に「オーガニック島」を作るというビジョンに向けて視察を続けられています。私も将来的には、子どもたちの未来のために「オーガニック給食」のコラボレーションなどを実現していきたいという夢が膨らみました。

この学びをさらに深めるため、私はさらに知識を磨いていく予定です。食を大切にすることは、自分を、そして社会と地球を大切にすること。株式会社Peaceは、これからもビジネスを通じて、温かいソーシャルベネフィットの輪を日本中に広げてまいります。